どうしてわざわざタンクをリフトアップするのか?何と言ってもカッコいいからです!タンクリフトアップしてタンク下の配線やイグニッションをすっきりさせてしまえば、タンクとエンジンの間に隙間ができて、チョッパーテイストが味わえます。
実はビジュアルだけではなく、タンクとエンジンの間に隙間ができることで、エンジンの熱を発散させやすくなり、横風の圧力を逃がしやすくなるという利点もあります。
見かけと機能の両方をグレードアップする、ハーレータンクのリフトアップとタンク下をすっきりさせるにはどうすればよいのでしょうか?スポーツスターを例に本国アメリカの情報をお届けします!
この記事でわかること
- 1. ハーレータンクのリフトアップはキットで解決!?
- 2. ハーレー イグニッションキーとコイル移設に伴う配線処理
- 2-1. ハーレーイグニッションキー移設と配線処理のメリット
- 2-2. 準備するもの
- 2-3. イグニッションキーとコイル移設に伴う配線処理の作業ステップ
- ステップ1:シートを外す
- ステップ2:左のサイドカバーを外す
- ステップ3:メインヒューズを外す
- ステップ4:フロントのタンク取付ボルトを外す
- ステップ5:ワイヤールームのプラスチックカバーを取り外す
- ステップ6:キースイッチを取り外す
- ステップ7:コイルを取り外す
- ステップ8:マウントを装着し、キースイッチとコイルを取り付ける
- ステップ9:スパークプラグコードを装着する
- ステップ10:配線を束ねて、スポーツスターを組み立て直す
- ハーレー イグニッションコイル、キースイッチの移設と配線処理手順を動画で詳しく!
- まとめ
1. ハーレータンクのリフトアップはキットで解決!?
タンクのリフトアップは、各モデル専用の『リフトアップキット』を使えば、ボルトオン装着で比較的簡単です。


(画像元:DK Custom Products)
- メーカー:DK Custom Products
- 品名:Sportster Model Tank Lift Kit
- 品番:DK-SPT-TLK
- 価格:$39.95
<タンクリフトアップキットの取り付け手順>
スポーツスター IRON 883 を例に取り付け手順を紹介します。
①タンクのリアのネジをゆるめる

リアのネジを支点にタンクを上下できるようにします。
②タンクのフロントのネジをはずす

③フロントをリフトして、キットをフロントに固定する

④リアのネジをしめる

(画像元:BLOCKHEAD )
作業は以上です。これだけなので、比較的DIYしやすい作業です。
ハーレータンク リフトアップの手順を動画で詳しく!
(※動画アメリカ本国の動画のため英語での解説になります。)
2. ハーレー イグニッションキーとコイル移設に伴う配線処理
ハーレーは、ガソリンタンクの下のフレームレールに、イグニッションコイルとキースイッチが設置されています。機能的ではありますが、シリンダーヘッドの間にコイルを移設し、タンク下をオープンにしてスッキリさせるカスタムを好むオーナーもいます。
タンクリフトすると、タンク下のつまりが目立つようになります。コイルを移設しタンク下の配線をまとめることで、スッキリとまとまりのある美しく演出することができます。
今回は、DKカスタムプロダクトの『コイルリロケーションキット』を使った作業を例に解説します。



(画像元:DK Custom Products)
- メーカー:DK Custom Products
- 品名:07-Up V-Coil Relocation Kit for Harley-Davidson Sportster Models
- 品番:DK-V-RLC07
- 価格:$69.95
2-1. ハーレーイグニッションキー移設と配線処理のメリット

(画像元:BLOCKHEAD)イグニッションキーとコイルを左側に移設し、配線は処理前
リロケーションキットでスペースを増やすことで、タンク下のエリア全体をすっきりさせます。ルックスがよくなるだけでなく、より大きなフューエルタンクの設置も可能になります。
ありがたかいことに、スペースができることによりエンジンのシリンダーヘッドの冷却も促進されます。また、エンジンの上から横にコイルを移動させるので、コイルに伝わる熱が少なくなり、コイルとスパークプラグのワイヤー寿命が延びることにも期待ができます。
2-2. 準備するもの
- 懐中電灯
- はさみまたはカッター
- マイナスおよびプラスドライバー
- 3/8インチと1/4インチラチェット
- レンチセット
- 耐熱シリコンテープ
- 六角レンチセット
- トルクスソケットセット
- 8インチウォブルエクステンションバー

(画像元:HARLEY-DAVIDSON FORUMS )
2-3. イグニッションキーとコイル移設に伴う配線処理の作業ステップ
ステップ1:シートを外す

リアフェンダー上にあるシート後部の取り付けネジを外します。シートを押し下げてから前方に押します。シートの裏側にはフックが設置されています。シートの後部をわずかに曲げて持ち上げ、シートのキーホールをシートポストから外します。次に、シートをわずかに引き上げ、後方に押して、フューエルタンクのフックから外します。
カスタムシートが取り付けられている場合、プラスネジ、ソケットヘッド、または六角ボルトが付いている可能性があります。取り外しの手順が多少異なることがあります。

(画像元:HARLEY-DAVIDSON FORUMS )
ステップ2:左のサイドカバーを外す

このステップでは道具は必要ありません。ヒューズにアクセスするために、左サイドカバーを車両から完全に取り外す必要はありません。左サイドカバーの上部の角をつかみ、フレームから静かに引き離します。
上部を外側にひっぱりながらカバーを少し下にスライドさせると、上部のフックが「カチッ」という音とともに外れます。サイドカバー下部はフックで引っかかっているだけなので、不意に落としてキズをつけないようにしましょう。
ステップ3:メインヒューズを外す


メインヒューズボックスが見えるので、ヒューズブロックを引き出してメインヒューズのカバーを外してから、ヒューズ自体を取り外します。電装系パーツの損傷を未然に防ぎます。
ステップ4:フロントのタンク取付ボルトを外す

タンクフロント側のボルトを緩めて外します。タンク取り付けブラケットからボルトを抜き出したら、タンクの下に小さな木片かその代わりになるものを置き、そこにスペースを確保します。
ステップ5:ワイヤールームのプラスチックカバーを取り外す


タンク下でフレームに接着しているプラスチックカバーの内側に配線があります。配線を傷めないようにプラスチックカバーを引きはがします。タイラップをカットし、左右のワイヤーハーネスの束からワイヤールームを取り外します。キースイッチとイグニッションコイルの配線の位置を確認しておきましょう。
ステップ6:キースイッチを取り外す


キースイッチをマウントから外します。赤いワイヤーに接続されているので、シリンダーヘッドの間から左側に移動させます。
ステップ7:コイルを取り外す

ブラケットで肯定されているコイルを取り外します。
ステップ8:マウントを装着し、キースイッチとコイルを取り付ける

DKキースイッチリロケーションマウントをボルトに取り付けます。キースイッチをマウント上に取り付けます。キースイッチの配線を、エンジン横から引き上げてフレームに沿わせます。タイラップを使ってフレームに配線を固定しておきましょう。


コイルを取り外し、コイルハーネスも左側に持ってきておきます。

マウントにコイルとキースイッチを設置します。
ステップ9:スパークプラグコードを装着する

プラグコードをつなげて、

イグニッションコイル、イグニッションキースイッチの移設完了です。
ステップ10:配線を束ねて、スポーツスターを組み立て直す

耐熱のシリコンテープで配線を束ねていきます。すっきり見せるため、タンクの設置位置にできるだけ近く、フレームに沿って配線を取り付けるようにしてください。
束ねながら、タンクと配線の間の隙間に合うか試してみる必要があります。元々接続されていたように配線が正しく繋がれているか注意してください。
ぴったり合えば、配線をジップタイでフレームに固定し、タンクを取り付け直します。

シート側からシリコンテープを巻いていきます。


最終的に、コネクターがある部分はタンクのトンネルにおさまるようにフィッティングをします。

メインヒューズを再接続をして、指導を確認します。適切な操作ができるか電気アクセサリーをテストしましょう。タンクを動かしているので、くれぐれもガソリン漏れがないかフューエルフィッティングの底に注意してください。
ハーレー イグニッションコイル、キースイッチの移設と配線処理手順を動画で詳しく!
(画像元:BLOCKHEAD)
※動画はアメリカ本国の動画のため英語での解説になります。
この記事は、2013年式スポーツスターIRON 883を事例に書かれています。その他のモデルではそれぞれの特性により作業内容が異なることもありますので、サービスマニュアルを確認の上作業を行ってください。
まとめ
タンクリフトは比較的簡単な作業で、DIYするオーナーも多くいます。配線処理もDIY可能なところですが、プロとの仕上がりには差が出る可能性があります。
例えば、プロが行う場合には余分な配線を切って短くしてつなぎ直したり、もっと小さくまとめてより美しく仕上げてくれるところもあります。
ショップへの依頼を考える場合、ショップサイトに掲載される配線処理の仕上がりをチェックしてみましょう。工賃はショップによって異なるため、問い合わせる必要があります。参考価格はタンクリフト+配線処理+パーツ代で6~7万円で施工しているショップもあります。
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– ハーレー仙人 –
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