『教えて!ハーレー仙人』のコーナーに寄せられた質問にお答えします。ハーレー仙人からの答えをパーフェクトハーレースタッフがお届けします!
質問:「プラグ交換について知りたいのですが、火花が飛ぶ向きは大事なのでしょうか?」
今ではプラグを自分で交換する人も少なくなりましたが、ライダーなら知っておきたい項目です。プラグ交換の基礎について、解説します。
この記事でわかること
1. プラグ交換を自分でするには?
多くの人が「プラグ交換ぐらい自分で」と感じているようですが、実は注意すべきポイントもあり、作業を謝るとエンジンのヘッドを丸ごと交換することにもなります。工具の知識や扱いにも慣れている必要がある部分なので、作業は慎重に行いましょう。
1-1. プラグ交換に必要な道具は?
- プラグレンチ(サイズはプラグに合わせる)
- プラグギャップゲージ
プラグレンチでは、プラグの脱着を行います。プラグギャップゲージは、指定の火花ギャップの調整に利用します。
2. プラグ交換の手順
プラグ交換に必要なステップの概要を解説します。
2-1. プラグコードを取り外す
キャップ部分を持ち取り外します。無理な力を加えることなく取り外せます。丁寧にキャップを外してみましょう。
2-2. プラグを取り外す
プラグホール周辺のゴミや汚れを先に取り除いておきます。ゴミがシリンダー内に入り込むとエンジン作動時にシリンダー内部を傷つけてしまうことがあります。未然に防止しておきましょう。
ゴミを取り除いたら、プラグレンチでプラグを少し緩め、残りは手で緩め取り外します。このとき、回す方向を誤り強く締め付けるとプラグホールを損傷してしまう恐れがあります。慎重に行いましょう。
2-3. プラグギャップを調整する
各車両により定められた火花ギャップの幅に調整します。この時、プラグギャップゲージと呼ばれる、調整ツールを利用します。

(画像元:NGK)
メンテナンス アイテムを探す2-3-1. プラグギャップの調整幅
- ツインカム:0.96~1.09mm
- XRモデル:0.81~0.97mm
- XLモデル:0.96~1.09mm
モデルによりおよそ1mm前後でプラグギャップが定められています。
2-4. プラグを取り付ける
まずは手締めから行います。ネジがうまくかみ合わなかったときも、手で行えば感覚からわかります。しっかりはまったことを確認してから、プラグレンチで締め付けます。
2-4-1. プラグの締め付けトルク
ハーレーの推奨トルク値は16.3~24.4Nmとなっています。プラグのサイズにより、締め付けトルクが定められているため、各プラグメーカーの推奨トルクも確認しておきましょう。
- φ18mm:35~40N・m(3.5~4.0kgm)
- φ14mm:25~30N・m(2.5~3.0kgm)
- φ12mm:15~20N・m(1.5~2.0kgm)
- φ10mm:10~12N・m(1.0~1.2kgm)
- φ8mm:8~10N・m(0.8~1.0kgm)
(参照元:NGK)
トルクレンチがない場合は、メーカーが定める回転角で調整します。

(画像元:NGK)
2-5. プラグコードを差し込む
プラグコードを差し込んだら、エンジンの作動確認を行います。
メンテナンス アイテムを探す3. NGKプラグ適合表
ハーレーのプラグ交換時の参考にしてみてください。
3-1. ハーレー専用NGKプラグ適合表
機種名 | 型式 | オリジナルプラグ | ストックNo | イリジウムIXプラグ | ストックNo | 必要本数 |
FLHR ロードキング(’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FLHRC ロードキング・クラシック(’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FLHT エレクトラグライド・スタンダード(’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FLHTC エレクトラグライド・クラシック(’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FLHTCU S/C ウルトラクラシック・エレクトラグライド・サイドカー(’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FLHTCU ウルトラクラシック・エレクトラグライド(’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FLHX ストリートグライド(’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FLSTC ヘリテイジ・ソフテイル・クラシック(’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FLSTF ファットボーイ(’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FLSTN ソフテイル・デラックス(’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FLTR ロードグライド(’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FXD ダイナ・スーパーグライド(’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FXDB ダイナ・ストリートボブ(’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FXDC ダイナ・スーパーグライド・カスタム(’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FXDF ダイナ・ファットボブ(’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FXDL ダイナ・ローライダー(’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FXST ソフテイル・スタンダード(’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FXSTB ナイトトレイン(’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FXSTC ソフテイル・カスタム(’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FLHPシリーズ(ロードキング・ポリス)(’01~’06) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FLHRシリーズ(ロードキング)(’99~’06) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FLHTシリーズ(エレクトラグライド)(’99~’06) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FLHXシリーズ(ストリートグランド)(’05~’06) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FLSTシリーズ(ヘリテイジ・ファットボーイ)(’00~’06) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FLTRシリーズ(ロードグライド)(’99~’06) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FXDシリーズ(ダイナグライド)(’99~’06) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FXSTシリーズ(ソフテイル・ナイトトレイン)(’00~’06) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
FL/FXシリーズ(ショベルヘッド)(’78~’84) | – | BPR4EY-11 | 1143 | GR4IX | 7149 | 2 |
FLHRシリーズ(ロードキング)(’84~’98) | – | BPR4EY-11 | 1143 | GR4IX | 7149 | 2 |
FLHTシリーズ(エレクトラグライド)(’84~’98) | – | BPR4EY-11 | 1143 | GR4IX | 7149 | 2 |
FLSTシリーズ(ヘリテイジ・ファットボーイ)(’84~’99) | – | BPR4EY-11 | 1143 | GR4IX | 7149 | 2 |
FLTRシリーズ(ロードグライド)(’84~’98) | – | BPR4EY-11 | 1143 | GR4IX | 7149 | 2 |
FXDシリーズ(ダイナグライド)(’84~’98) | – | BPR4EY-11 | 1143 | GR4IX | 7149 | 2 |
FXSTシリーズ(ソフテイル・バッドボーイ)(’84~’99) | – | BPR4EY-11 | 1143 | GR4IX | 7149 | 2 |
VRSCシリーズ(VーROD)(’08~) | – | — | – | DCR8EIX | 3548 | 2 |
VRSCシリーズ(ナイトロッド)(’08~) | – | — | – | DCR8EIX | 3548 | 2 |
VRSCシリーズ(ナイトロッドスペシャル)(’08~) | – | — | – | DCR8EIX | 3548 | 2 |
FL/FXシリーズ (ショベルヘッド) (’75~’83) | – | BPR4EY-11 | 1143 | GR4IX | 7149 | 2 |
FLシリーズ (ショベルヘッド) (’66~’74) | – | BP5S | 3011 | XR4IX | 7189 | 2 |
FL/FXシリーズ (パンヘッド) (’48~’65) | – | BP5S | 3011 | XR4IX | 7189 | 2 |
XL1200C/R(スポーツスター)(’04~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
XL1200L(スポーツスター) (’06~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
XL1200N(スポーツスター ナイトスター) (’08~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
XL1200S(スポーツスター ツインプラグ)(’98~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 4 |
XL1200シリーズ(スポーツスター)(’88~’03) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
XL50(スポーツスター) (’07~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
XR1200/X(スポーツスター)(’08~) | LA6, LD6 | — | – | DCR8EIX | 3548 | 2 |
VRSCシリーズ(ナイトロッド) (’06~’07) | – | — | – | DCR8EIX | 3548 | 2 |
VRSCシリーズ(ナイトロッドスペシャル) (’07~) | – | — | – | DCR8EIX | 3548 | 2 |
VRSCシリーズ(ストリートロッド) (’05~’07) | – | — | – | DCR8EIX | 3548 | 2 |
VRSCシリーズ(VーROD)(’02~) | – | — | – | DCR8EIX | 3548 | 2 |
XL1100シリーズ(エボリューション)(’86~’93) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
XL1000シリーズ(’79~’85) | – | BP7HS | 5111 | BPR7HIX | 4815 | 2 |
XLH1000(’79~’85) | BP6HS | 4511 | BPR6HIX | 3149 | 2 | |
XLH1000(’72~’78) | B-6L | 3212 | — | – | 2 | |
XR1000(’83~’85) | – | BPR6ES-11 | 4824 | BPR6EIX-11 | 3665 | 2 |
XLCH900 | B-6L | 3212 | — | – | 2 | |
XL883R(スポーツスター)(’05~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
XL883/C(スポーツスター)(’04~) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
XL883シリーズ(スポーツスター)(’85~’03) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
STREET750/XG750(’15~) | – | CPR8EA-9▼ | 2306 | — | – | 2 |
(参照元:NGK)
3-2. BUELL(ビューエル)専用NGKプラグ適合表
機種名 | 型式 | オリジナルプラグ | ストックNo | イリジウムIXプラグ | ストックNo | 必要本数 |
サイクロン M2(’97~’02) | – | — | – | DCR8EIX | 3548 | 2 |
サンダーボルトS2(’95~’96) | – | — | – | DCR7EIX | 2493 | 2 |
サンダーボルトS3(’97~’02) | – | — | – | DCR8EIX | 3548 | 2 |
ファイアーボルト XB12R(’04~) | – | — | – | DCR8EIX | 3548 | 2 |
ユリセス XB12X(’05~) | – | — | – | DCR8EIX | 3548 | 2 |
ライトニング S1(’96~’98) | – | — | – | DCR8EIX | 3548 | 2 |
ライトニング X1(’99~’02) | – | — | – | DCR8EIX | 3548 | 2 |
ライトニング XB12S/Ss/Scg(’04~) | – | — | – | DCR8EIX | 3548 | 2 |
ファイアーボルト XB9R(’02~) | – | — | – | DCR8EIX | 3548 | 2 |
ライトニング CITYX XB9SX(’04~) | – | — | – | DCR8EIX | 3548 | 2 |
ライトニング XB9S(’03~) | – | — | – | DCR8EIX | 3548 | 2 |
(参照元:NGK)
メンテナンス アイテムを探す4. スパークプラグの火花の向きは大事??
レースなど、極限までマシンの性能を引き出す際には重要視されることもありますが、一般的には火花の向きよりも締め付けトルクを優先します。一般乗用には、とりわけ重要と言えるほどではありません。
5. ハーレーのプラグ交換時期は?
スパークプラグの交換サイクルは、16,000kmごとが推奨されています。一方プラグメーカーは、バイクであれば3,000km〜5,000kmごとの交換を推奨しています。
ただし、実走行となると20,000km走っても問題がないこともあれば、推奨サイクルいないで交換を余儀なくされることもあります。
定期的な点検や交換でエンジンの健全化をはかることができます。
5-1. プラグがかぶるとは?
空気とガソリンの混合気が濃い、つまりガソリンの比率が多い場合に『不完全燃焼』となります。不完全燃焼になることでカーボンが発生し、このカーボンがプラグ発火部に堆積すると点火ミスにつながります。
特に、冬など寒くなる時期や場所では、ガソリンが細かい霧状にはならず、空気に混ざりにくくなります。霧状にならなかった液状のガソリンが燃焼室に入ると不完全燃焼につなり、結果としてより多くのカーボンを発生することになります。
回したスロットルに対して、点火されないためエンジンがついてきません。場合によってはストールすることもあります。
プラグの先端を確認すれば、黒いカーボンが付着していたり、ガソリンやオイルで湿ったようになっています。
この状態では、十分な火花を飛ばすこともできずパワー低下の原因となります。

(画像元:NGK)
メンテナンス アイテムを探す5-2. バイクのプラグかぶりの原因について
不完全燃焼による、カーボンの蓄積などで『かぶり』が発生します。このカーボンが蓄積してしまう原因は、濃い目の混合気です。
そこから逆算すると、不具合の可能性として大きく、吸気系か点火系のトラブルが推測されます。
-
キャブレター不具合
-
インジェクターの不具合
-
酸素センサーなどセンサー類の不具合
-
エアクリーナーエレメントの目詰まり
-
点火時期の遅れ
-
プラグ熱価が高すぎる
などの項目が疑わしくなってきます。
メンテナンス アイテムを探すまとめ
特に注意するべきなのは、締め付けすぎによるプラグホールの損傷です。場合によっては、ヘッドを交換するなど大きな出費となる可能性もあるため、慎重に作業を進めましょう。
自信がない場合は、ショップに依頼するのもGOODです。ショップとのよいお付き合いは、バイクの良好なコンディション維持にもつながります。
メンテナンスに関しては、基本的にメーカーが推奨するものを選ぶのが賢明と言えます。メーカーもあらゆるテストを行いベストなチョイスを行っています。
まずはノーマルからすたーとし、物足りなさを感じる場合に目的に応じていろいろためしてみることで新たな発見も得られるでしょう。
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– ハーレー仙人 –
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