DIYでバイクガレージを作りたい。誰もが描いている夢ですが、叶わないほど遠い夢でもないかもしれません。そんな風に感じさせてくれたのは、波多野さんです。本業は建築。でも難しいことは一切なし!ガレージ作りに関してとてもシンプルな考えの持ち主でした。地道にコツコツ、楽しみながら作るDIYガレージ。今回はどんなガレージライフに出会えるでしょうか?
この記事でわかること
1. DIYでつくるバイクガレージ生活のすゝめ
1-1. ガレージづくりのきっかけ

:このガレージ、波多野さんの手作りということですよね?
そうです。床を組んで、壁を立て、屋根をつけただけですけどね笑 難しいことはしていませんよ。
:さすが、90年以上つづく建築会社だけありますね。

(画像元:八重製材所)
とはいっても、僕はもともと住宅メーカーの営業マンだったんです。いまは家業であるこの建築会社を継いでいますが、若い時は家業をつぐことは意識していませんでした。
この会社も社名にある通りもともとは家を建てるのではなく、家の材料を作る仕事をしていました。山師として木を切ることからはじまり、そこから切った木を加工する製材業になり、製材ができるようになれば今度は家が建てらるようになりました。建築業は3代目からはじまり、5代目の今に至ります。
家を継ぐ前、営業マンとしての仕事も楽しんでいました。でも販売の仕事をするうちにいつしか『作る』側に回りたいと思うようになったんです。そう思ったとき、家業があったのは幸いでした。
:ガレージを作ろうと思ったきっかけは何だったんですか?
あるときお客様から「大事な車をガレージに入れたい」という要望がありました。今思えばあれがはじまりでした。
当時ガレージを専門につくる業者がいなかったんです。そこで、その仕事を引き受けることにしました。
ただ、自分がガレージをもってみないとお客様の気持ちも理解できない。その思いからガレージを作り始めたんです。
:実際にガレージがある生活はいかがですか?

何と言っても『遊び場』があることがこんなにも充実感のあることに気づかされました。ガレージは、遊びのステージです。
仕事柄、自宅も当然遊べる基地ではあるのですが、自宅はどうしても奥さんがボスなので笑
:ガレージに求めるものは、ただ『遊ぶ』これだけですもんね!
そうですよ笑 だって、それ以外に何かありますか?ガレージが欲しい人で、遊ぶ以外の目的があるとは思えません。たった2畳、3畳のスペースだとしても遊ぶために作るんです。
1-2. 大人のおとこにガレージが必要な理由とは!?

:ぼくたちに遊び場が必要な理由ってなんだと思いますか?
遊び場が必要な理由ってのは、ちゃんとあるんです。それは『夫婦円満』です。ガレージを持っている方々の夫婦関係って本当にいいんです。
:ガレージがあることで、夫婦円満になるのはなぜでしょうか?
それは、きっとお互いのいい距離感が生まれているからでしょうね。旦那さんは、上機嫌でガレージでいい子にしている、奥さんは家で好きなように過ごせる。
お互いの趣味や楽しみを邪魔することもありませんし、かと言って家の敷地内なので必要なときには声をかけてお茶や食事も一緒にできます。
奥さんも、旦那さんもそれぞれ趣味を満喫し、それでいてお互いが近くにいる安心感があります。実にいい距離感が生まれるんです。
:奥さんは家を、旦那さんはガレージを好きなようにできる。たしかにお互いに自由が生まれますね。
『住む=楽しむ』という要素が家にあるだけでも、そこに住む人間同士の関係がよくなります。
最近の風潮としても、家の中にどれだけ遊べて楽しめるスペースがあるのか、ここが住居選びのポイントにもなっています。それが家族が仲良くできる要素だと思います。
たとえば、毎日忙しい生活の中にも、10分だけでもワクワクできたり、本当の自分になれる時間や空間があるだけでも、気持ちに『ゆとり』ができると思うんです。
:日常の煩雑なことから一瞬でも解放され、夢中になれる。これが『遊び』なんですよね。

そうだと思います。このガレージを作る前、何もない状態で「ここをどうしよう、ここでなにしよう?」と考えているときが一番楽しかったんです。
床をつくったらチェック柄にして、壁を作って、メタルラックおいて。なんとなく部屋になった時に気がついたんです。「あれ、ここバイク屋じゃないよな??」って。それで、床材を板にやり変えて、ウッドラックにしてみたり。そうこうするうちにキャンプ道具を置いてみようかな、とか。そういう『自由』が許される空間でもあるんです。
:その意味では、バイクとガレージは本質が似ていますね。

とくにハーレーは、ガレージ作りに共通していると思います。スクラップ&ビルドをこの中で行える楽しみ。つまり、カスタムできる喜びがここにはあります。
例えば、シャーシとエンジンさえしっかりしてればバイクは乗り続けることができます。わたしたちの家づくりのコンセプトも同じです。箱をしっかりつくりあとは住む人のカスタムを楽しめるようにする。
ガレージやバイクカスタムの魅力は、人の手が入ることで、その人らしさが顕著にあわられます。生活感だったり、哲学だったり。ライフスタイルそのものを存分に楽しむことができます。
:きっと”らしさ”を感じられるライフスタイルに人は憧れるんです。ガレージがあるっていいよなぁ。

このガレージは、実はそんな大がかりなことはしていません。なぜかって、この壁だってパーテーションですから。
ようするに、ぐるっと壁で覆って、屋根をペタッとしているだけなんです。驚くかもしれませんが、ここは基礎も何も入れていません。ここはそのくらいフランクに作っています。
2. バイクガレージ映えするGOODな雑貨アイテム
:楽しげなアイテムがたくさんあって、さっきから気になっています。お気に入りはどれですか?
2-1. バイクガレージ雑貨①:所ジョージさんも愛用!?モデルガン
モデルガンにはまってるんですよ。
:副業でイノシシでも撃ってるのかと思いましたよ笑 モデルガンだったんですね。
上のは所さんも持ってますよ。もともとは樹脂なんですけど、ウッドにすればかっこいいでしょ?質感、重量感、両方あるから気に入ってるんですよ。下のは、ウィンチェスターでターミネーター2でシュワちゃんが使っていたモデルです。
2-2. バイクガレージ雑貨②:アラレちゃんのフィギュア

これは完璧なアラレちゃんです。なんと、これフル稼働ですよ。
:どういう意味ですか?頭取れちゃうとか?
頭も取れちゃうし、超合金だし、顔のパーツもあるし、走るポーズもできるし、「んちゃ」のポーズもできます笑
:「キーン」もできますか?
できます笑
:というこは、これ博士が作ったそのままってことですね!?
その通り!アラレちゃんは昔から大好きで、DVDもコンプリートしてます。あの地球を割るシーンもバッチリです笑
2-3. バイクガレージ雑貨③:グッドイヤーの看板

上の事務所にあるもので、工場を整理していたら出てきたんです。タイヤ好きにはたまりません。
2-4. ガレージ雑貨④:コカ・コーラの冷蔵庫
これも事務所にあるものですが、これがあると妙に萌えます。
2-5. ガレージ雑貨⑤:カメラ ローライコード
二眼のローライコードです。味がありますよね。
2-6. ガレージ雑貨⑥:ヘルメット
アルファインダストリーのパイロットヘルメットです。
2-7. ガレージ雑貨⑦:HONDA GB250 クラブマン

GB250クラブマンのフルカスタムです。もう乗っていないので今は展示だけで楽しんでいます。
:ちなみにこのヘッドライトについているのはなんですか??
これはサバゲー用の仮面ですね笑 風よけにちょうどいいと思って。
2-8. ガレージ雑貨 ⑧:マウンテンバイク コナ

何しろ2つのタイヤがついているものが好きなんです。
2-9. ガレージ雑貨⑨:パナソニックラジオ
むかしのラジオは作りがしっかりしていていいですよ。先代からのこの事務所を整理していたら出てきたんです。革のケースもついていたんですけど、劣化が進みすぎてもうないんですけどね。
:カメラそうですけど、こうしたレザーケースがあるところに、物を大事にしようという気持ちが感じらますよね。
2-10. ガレージ雑貨⑩:ファーストチェック 死体臭も消えるふしぎな消臭剤(業務用)
ここにあるソファは、捨てられる予定だったのですが、譲ってもらいました。わんちゃんを長く飼われていたので匂いも一緒に引き受けたのですが、なかなか取れなかったんです。
そこで仕事仲間の美装屋さんに聞いたら、この『ファーストチェック』をおすすめしてもらいました。なんと、匂いは完全にとれました。ちょっと怖い話かもしれないのですが、死体の匂いもこれでとれるそうです。かなり強力な消臭剤です。
3. バイクガレージでの楽しい過ごし方
:普段はここでどうやって過ごしているんですか?
- ソファーに座る
- 次にやることを企てる
- ガレージを作る
基本的にはこの3つがこのガレージで楽しいことです。いまはお客様の窓口を担当し、デザイン、資金計画をメインに行っています。
その仕事の合間に、くつろぐスペースとして活用しています。ここにきては「次は何しようかな?」なんて企てています。
そしてひらめいたらすぐに動ける環境もここにはあります。たとえばこの『ROUTE261』のステンシルは自作です。これ、目の前の道路なんですけどね笑

あとガレージがあることで、こうやって人と話ができるのがいいですよね。お客さんと話をするときも、このガレージだったりしますよ。
:たしかに、この空間であればざっくばらんになんでも話ができそうですね。
こうやって話しているうちにまた次のアイデアがでてきたりして。まだまだ作り込みができるんです。
:次はどこを手がけるご予定で?
中はもういいとして、次は外ですね。ウッドデッキを作って、外も楽しめるようにしたいですよね。ライダーがよくくるので、バイクや自転車もとめられるようしようかなぁと。
:ここに来た人みんなガレージがほしくなりますね。2畳でもできるんなら欲しいです笑


(画像元:八重製材所)
写真:数ヶ月後には、イメージしていたものがすでにできていました。これがものづくりの現場にいる人の創造力と言えます。
楽しくなるバイクアイテムを探す4. バイクガレージで眺めるハーレー

:IRON 883を選んだ理由は何だったんですか?
ダイナのローライダーSと悩んだです。でも最初にお店で見た時から、「あ、こいつだ。」と感じていました。そこから1ヶ月悩んです。毎日画像見ながら笑
:決め手は何でしか?
最終的に決め手になったのは、乗ってる姿を撮影してもらったときに、この883がしっくりきちゃったんです。
デニムペイント、シングルシートのスタイル、そしてラバーマウントエンジンから伝わってくる鼓動感。最高です。
独特な『可愛げ』があると思っています。アクの強い可愛さが、こいつにはあるんです。そしてここのガレージと同じように、これからカスタムできる楽しみもあります。
:そもそもハーレーに乗るきっかけは?

むかし父親がアクション映画が好きだったんですけど、中でも『ターミネーター2』のインパクトが大きかったんです。
:未来から裸でやってきて、バーで服もバイクもかっさらう、あれですよね笑
そう!あれです笑 シュワちゃんがハーレーに乗っている姿をみて、「バイクってなんてかっこいいんだ!」と小学生だった私の心に火がつきました。このとき、バイク=ハーレーになったんだと思います。
ただ中型免許でバイクは乗っていたものの、ハーレーのことはすっかり忘れていたんです。そんなあるときアメリカのドラマ『サンズ・オブ・アナーキー』が目に止まりハーレーのことを思い出したんです。
そこから作り上げる楽しさもあるハーレーに強く惹かれるようになりました。
:憧れていたハーレーをこうしてガレージで眺められる空間があるって最高ですね!
もしも車も入るほどの大きなものを望むとしたら、当然金額も大きくなってきます。でもバイクだけのガレージだとしたらどうでしょう?
バイクが入るくらいのバイクガレージなら、限られたスペースでも作ることができます。そうすると奥さんや家族の理解も得られやすいメリットがあります。
このカジュアルさもバイクガレージの魅力だと思っています。

写真:その後もカスタムが進むIRON883。ガレージとともにカスタムに終わりはない
楽しくなるバイクアイテムを探す
インタビューを終えて
DIYでガレージを作ろうとしたとき、難しいことを考えてしまいがちですが、波多野さんのガレージはとてもカジュアルでした。空間を作るために床と壁と屋根があればあとは必要なものをおいていきながら、失敗したら壊してやり直す。ガレージもバイクのカスタムといっしょで、終わりがありません。
ガレージ作りにルールがあるとすれば、それは『楽しいものだけ』を求めることでしょうか。楽しくないものがひつたりとも入る隙があってはいけません。楽しいことで埋め尽くされてこそバイクガレージなのですから。
夢を描くことが自由だとしたら、具現化していくことも自由です。たった2畳のスペースだってワクワクできるスペースがあれば立派なガレージライフと言えるでしょう。
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