チョッパーバイク誕生の歴史 : 1945年

(画像元:gestalten

なんと言っても、『チョッパーは美しい』です。ボバーも然り。その原点は、第二次世界大戦あがりの兵士たちでした。戦地で覚えたハーレーのメンテナンス術を持ち帰り、気がついたらカスタムをしていました。やがて映画のスクリーンで、今もなお世界中にインパクトを与える続ける存在となっていきました。

今回も、アメリカから仕入れた本場の情報をお届けします。

 

 


記者:ブライアン・ハーレー

記事元:MOTO USA.COM

History of Chopper Motorcycles

「オートバイを軽く、そして速くしたい」

この欲求が、チョッパー・ムーブメントの発端となりました。

始まりは、第二次世界大戦後まもなくのこと。アメリカ陸軍兵が戦争から戻りつつありました。多くの人が兵役でメカニカルなスキルを学び、当時ヨーロッパからもたらされたバイクはすでにコンパクトで速いバイクとなっていました。

帰ってきてみると、戦争用に作られた大きくて重いバイクが余っていました。フレーム、エンジン、部品などすべて余っていたのです。

帰還兵たちは何を思ったのか、バイクから余計な物をはぎとり始めました。

まずフロントフェンダーがはずされました。続いて、リア・フェンダー。短くカットしたり、取り外してみたり。燃料タンクを小さくし、マフラーはまっすぐなパイプと交換します。小さなパッドが付いただけのシートが、幅が広いレザーで、スプリングがついたシートにとって代わりました。

これら「チョップ(ぶった切られた)された」バイクは「ボバー(短くカットされたもの)」とも呼ばれ、バイクを高速で走らせるスリルは、戦争から引き揚げた兵士に残っていた闘争本能を満たす結果となったのです。

1960年代には、カスタムショップやビルダーたちが、至る所に次々と誕生し始めました。ビルダーたちがさらにフレームを下げ『チョップ』し始めたことで、ブームが広がっていくようになりました。

そして「チョッパー」という言葉が生まれたのです。

同じころ、フロントフォークも伸び始めました。重いレイク角が低速でのハンドリングとコーナリング能力を犠牲にしましたが、一方では高速時においてバイクの走行軌道を正確にしました。スプリンガーとガーダーフォーク(日本ではガーターフォークと言われているが英表記ではガーダーとなる)が異常なほど人気になったのは言うまでもありません。その後、1969年には、映画イージーライダーが、象徴的な赤、白、青のチョッパー「キャプテン・アメリカ」をひっさげてリリースされ、そのオートバイスタイルはアメリカンオートバイ史の中で、永久に語り継がれるものとなりました。

 

オートバイ番組が2000年代初頭に登場すると、OCC(Orange County Choppers)ファミリーは、TV番組「アメリカンチョッパー」で、カスタムチョッパーのアイコンに祀り上げられました。



(画像元:American Chopper

 

高いバー、長く伸びたフロントフォーク、フェンダーやブレーキのないバイク、狭い座席、太いリアタイヤ、背の高いシーシーバー。70年代という時代を経て「チョッパー」のイメージは出来上がっていきました

「イージーライダー」のような映画や、暴走族がそのようなスタイルのオートバイを使ったという事実が、一般大衆にはマイナスの印象を与え、オートバイ=不良少年というイメージが広がったのもこの時代です。

「チョッパー」という言葉は1990年代に復活しましたが、解釈は異なっていました。広く開かれたレイク角、改造されたフレームを残しつつ、リアタイヤはさらに幅広に張り出し始め、リアフェンダーは復活して高額ペイントが施されるようになりました。単に組み上げるカスタムという次元を超え新たな領域に向かっています。

「Less is more  余計なものはいらねぇ。」この古いことわざは、インディアン・ラリーやチカのような、独立したカスタムビルダーの生き様であり続けました。


インディアン・ラリー(画像元:Indian Larry


チカ・カスタム・サイクル(画像元:Chica Custom Cycles

ディスカバリーチャンネルの「バイカービルドオフ」や「TLCのアメリカンチョッパー」のような番組の人気が高まることで、「チョッパー」という言葉は異なる意味を持ち始めたと言えるでしょう。

 

 

まとめ

戦時中、国からの受注を得るためにハーレーダビッドソンは、無料のメンテンス指導を国に提案し採用されました。

まさに、ハーレーのメンテンスを覚えた軍人たちが帰国後に選んだのはハーレーでした。ここまではハーレーダビッドソンのマーケティング戦略の範疇だったかもしれませんが、チョッパーが生まれるまでは考えていなかったでしょう。

文化の始まりは、その時代に吹いている風に染まった人々によって作り上げられます。現代のチョッパービルダーもまた、現代の風を受けながらまだ誰も目にしたことのないチョッパー制作に人生をかけているのです。


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